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大学に入ったとき、物理学をするのが夢の仕事やと思ってたんやけど、今はYouTubeやで。どうなったんやろ? 説明せなあかん気がするわ。大学で勉強始めたときの期待は、科学者の伝記を読んで育ったからや。たくさんの手紙を書いて、会議にも行ってたんや。彼らは考える人であり、いろいろ試してて、時には激しいけど普通は敬意を持って議論してた。これが私の期待やったんや。そう、取り返しのつかんほど無邪気やったんや、わかってるわ、わかってる。でもな。弁護するなら、私は学問的な背景から来てへんねん。教師や会計士、郵便局員の家族から来てるだけや。普通の人や。化学工業でインターンして、銀行でもインターンしてたんや、喜んで振り込みの領収書を押してた。博士号持ってる人知らんかったし、それに90年代初めやったからな。インターネットで聞くだけやないし、1日で2000人もアドバイスくれたり、結婚の申し込みまで来たりするわけやないんや。
大学の最初の数年は輝かしいもんやった。人生で初めて自分みたいな人と一緒におったからな。学校ではいつも変わり者やったんや、科学と数学に本気で興味持ってたから。でも大学ではみんなそんな感じやった。数学から哲学、物理、政治まで色々話してたんや。
そんでもって、アルコールも関係してた。ほんまにええ時期やった。でも、歳取ってきて、まだまともな仕事も見つからんくてな。オイルペイントを売って少し稼いどったけど、特に上手なアーティストやとは真剣に思ってへんかった。
まともな仕事見つけて、おばあちゃんに家賃の手伝い頼むのやめなあかん思てた。大学の物理研究所が修士を良い成績で終えたら仕事くれるやろって思てたんや。実際当時は「ディプロマ」って呼ばれとったけど、他の学生には通じてたからな。成績良かったら、大学院生としての仕事を提供してくれるやろってな。給料はそんなに高くなかったけど、ちゃんとした仕事やった。そこで問題が始まったんや。私は試験を優秀な成績で終えたんや。自慢したくないけど、こんな背景が必要やと思てくれ。
でも、仕事くれへんかったんや。女やからや。そんなこと起こったなんて思てへんかったけど、言われたんや。研究所の所長が、「女性だから、自然科学専用の奨学金に応募せなあかん」と言うてきたんや。なんで研究所が私のために払うべきやないんやろ。意味あるやろ? それで、奨学金に応募して取ったんや。でも、その奨学金には年金の貯蓄とか健康保険とかの利点が付かへんかったんや。ドイツ的にはそういうの大事やけど、私らにとっては大事なことなんや。
さらに、いろいろな場面で実際には研究所に雇われてへん言われたんや。奨学金のおかげでそこにいただけや。これが、女性専用のプログラムやポジションに反対な理由や。女性を特別扱いするんは、女性が男性より能力が低いという偏見を強めるだけやと思うんや。でも話が逸れてるな。まあ、文句言うのはやめとけやろ、少なくともその時は収入あったし。あの時は大丈夫やった。あの時は研究所で唯一の女性やった、管理部を除いてな。
でも次の問題は、研究所の所長が教科書売ってめっちゃ儲けとったんや。彼自身は教科書を書いてへんし、教科書の一部を学生や博士課程の人に任せてた。だから、教科書がこんなにバラバラで部分的に繰り返しやってるんや。もし気になったんやったら、教科書がこんなにまとまりなくて繰り返しやってる理由がわかるやろ。彼は私に彼のためにも働いてほしいと思ってて、私は「いやな」と言うたんや。そしたら彼のオフィスに送られて、めっちゃ怒った言い訳されて、「忠実やないから」と言うてきた。私は彼のために働く義務ないし、他の学生がどう思うか気にせえへん言うたんや。それで彼怒って、私笑うて、私解雇やってオフィスから突き出されたんや。本当の話やで。皮肉なことに、彼は最初から私を雇わへんかったから解雇できへんかったんや。女性専用の奨学金は研究所が管理してへんで、大学の学長室が管理しとったんや。
面白いから言うてるんやないし、かなり急な現実直面させられたんや。これで研究所が知識の発見に関わってへんことがわかったんや。金儲けが目的やったんや。学問の世界を見るほどに、これはこの特定の研究所や教授だけの問題やないことがわかったんや。
一般的に、そういうもんや。大きな機関に人を入れると、知識の発見から利益追求に目的が変わるんや。そういう仕組みや。研究者が奨学金や研究助手を取ると、機関はそのお金の一部を受け取るんや。これを「オーバーヘッド」と言うんや。
技術的には事務所、設備、管理費に使われるんや。でも学術機関はその一般経費を維持するために人員が必要やし、小さな奨学金はあんまり金にならへんけど、研究助成金は数千万ドルになることもあるんや。オーバーヘッドは15%から50%の間になることもあるんや。だから研究所は研究者に資金を集めさせるために強く圧力をかけるんや。そして部分的には、研究者を短期契約にすることで資金が必要になるようにしてるんや。管理職は通常、一般経費に基づいて雇われてるから、通常のポジションや。
でもそのような汚いことに慣れてしまうんや。一般経費自体が問題じゃないんや。本当の問題は、学問の世界で成長する一番簡単な方法は、他の人にドキュメントを作成させて、自分の名前を載せることや。そうやって学問の世界は回ってるんや。助成金は学生や博士課程の人に研究文書を作らせるために払われてるんや。それを主導する人がさらに助成金を申請するために使うんや。結果、学生や博士課程の人が機関にお金を持ち帰るために焼かれる紙の生産機械や。
そのお金のほとんどは税金から来てるんや。博士号取得後、また別の奨学金に応募して取って、ポスドクの仕事も得て、また奨学金取って、また仕事、また奨学金と続けてん。そしたら、奨学金を取るか雇われるために何をすればええか分かり始めたんや。
主流すぎず、でもあんまり主流やないテーマに取り組む必要があるんや。ちょっとエッジが効いとる感じや。でもあんまりエッジ効きすぎへんように、既存の機械に合うもんやな。多くの助成金は最大3〜5年やから、早く終わらせられるもんや必要や。
こんなに全部見ていくほど、これが自分の人生の過ごし方やないことに気づいたんや。もう一つ起こったことは、物理の基礎を見るほどに、ほとんどの研究が堅固な科学的原則に基づいてへんことに気づいたんや。馬鹿みたいやろう、YouTubeで隣のドアのスクリュー外してる人みたいやろう。でも、私の議論は非常に学問的やったと思いたいんや。決して侮辱的にしたくなかった。新しい粒子を考えるのが物理の進歩にとって良くない戦略やって理由を説明しただけやし、これが全体の分野を停滞させた理由も。
無邪気やったけど、物理学者が考えてくれると思てたんや。合理的な議論を期待してたんや。でもそれは起こらんかった。誰も興味持たへんかった。誰も興味持ってへんかった。もっと多くの論文を書きたいだけやったんや。それで彼らは全部の粒子とか変なアイデアが必要やねん。論文を書くために。助成金を得るために。ポスドクを得るために。もっと論文を書くために。そしてループし続けたんや。その間に、ポスドクの基準やから世界の真ん中に引っ越してしもたんや。ただそれが当然やと思うようになったんや。常に動き続けることを普通と思うようになったんや。自分がそれしかできへんからな。
個人的な生活に対してめっちゃ敵対的で、メンタルヘルスにも悪影響やし、女性は特に苦しむんや。なぜなら現実的には、男性より先に家族を作らなあかんからや。35歳頃には、奇跡的に結婚して2人の子供ができたんやけど、夫の近くで仕事見つけられへんかったんや。
だから何年もフランクフルトからストックホルムへの通勤をしてたんや。ほんま、あの都市は実際に別の国にあるんやで。通勤5年後、もう無理やと思てしもた。もっと仕事せなあかんとか、子供ともっと時間過ごさなあかんとかで常に罪悪感感じてたんや。メンタルヘルスは最悪やって、常にストレス感じてて、何回も神経衰弱起こして、ずっと病気やった。ドイツに戻って、子供が学校終わるまで海外に転居せんことに決めたんや。代わりに1、2、3年続くプロジェクトでドイツに居られる研究奨学金に応募したんや。
それから色々と経ったけど、正直に言うと、もう何を入れなあかんか分かってたんや。助成金の提案に何を入れたらお金取れるか理解してたんや。それで実際にやったんや。研究プロジェクトの資金を申請したんは金儲けの方法としてやって、科学の歴史に影響を与えると思てたんやなかったんや。私がやったことが間違ってたわけやない。前衛的やし、今もそうや。提案通りにやって、計算して、ドキュメント書いて、報告書書いたんや。報告書も承認された。普通の学術手続きや。でも、くだらんことやと思ってたんや。今やってるその分野のほとんどがくだらんし、税金で払われてる学術研究のほとんども間違いなくくだらんと思うんや。
本当の問題は、自分に嘘つくの下手やったことやと思うんや。もちろん、公式には「少なくとも非公式には自分が時間を割く価値があると思う研究をやった」と言うたかったんやけど、その研究は主流から外れすぎて資金取れへんかったからな。
でもその研究は結局完成せんかったんや。他のことで実際に給料もらうためや。そしたらCOVIDが来て、人生が本当に短いって思い出させてくれたんや。助成金申請したんや、やりたい研究の資金申請したんやけど、それが取れへんかったんや。それでここにYouTubeで来たんや。科学を愛しつつも同時に憎む理由を話してるんや。悲しい話に見えるかもしれんし、ある意味そうや。夢を死んだ若い科学者の話やし、夢が死んだ老いた科学者の話や。もし5人のレビュアーを通り抜けなければ違いを生み出せたと思うんや。最終的にはそうなるからな。
提案に何か問題があるって言うわけやないんや。単に今の主要な関心事じゃないから興味持ってくれへんだけや。私の問題はいつも適応できへんかったことや。でも、君を見つけて嬉しいわ。私の興味を共有する人たちのコミュニティや。
まあ、ほぼそうや。もしくは、なんで私の不定因果構造の動画見へんかったんやろ。学問の世界からフリーランスに移るのはええ変化やった。請求書書かなあかんし、会社登録せなあかんし、税理士2人とエージェント、世界中に分散した12人のチームも必要になったんや。学習曲線がめっちゃ急やった。ミスもしたけど、今は大丈夫や。学問の研究と違って、これは正直な仕事やから。私の知識の一部を得たり、君の注意を引いたりするんや。そのシンプルさが好きやし、物理の基礎に関する暗い問題に関心持ってくれる人が多いことも安心するわ。
たとえ君が不定因果構造の重要性を過小評価してると思ってもな。これが私の話や。私の学問の世界での経験が普遍的やないとか、そう言ったわけでもないと思てな。学問の世界が今のまま好きで、うまく機能してると思ってる人もたくさん知ってるんや。
ただ、私はそういう人間やない。今までそういうことはなかったし、これからもそうならへんと思う。これを動画にするかどうかは分からへん。ちょっとやり過ぎやな。
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