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前回トランプ大統領が戦争を終結させたのはアフガニスタンでした。タリバンに譲歩しましたが、収拾をつける必要はありませんでした。それは今回バイデンの仕事でした。トランプが結んだ合意に関して、今回は4年間その責任を負うことになります。彼もそのことは理解していると思います。
確かに彼は戦争を終わらせたいと強く願っており、ウクライナに圧力をかける能力も十分持っています。しかしメディアや世間一般では、トランプがプーチンに全てを譲歩するだろうと考えられていますが、私はそうは思いません。トランプはウクライナがロシアに完全に制圧され破壊される状況を望んでいないと思います。
トランプが望むのは、戦争は終結し、ロシアは現在占領している領土に留まり、それ以上の領土を奪取できないようウクライナが自衛能力を持つという状況でしょう。しかしそれはプーチンとの間で簡単に合意できる取引ではありません。
トランプが欧州諸国の意向よりも柔軟な姿勢を見せる可能性があるのは、経済面だと思います。プーチンは制裁解除を強く望んでおり、トランプはそれを認める用意があるでしょう。欧州諸国がどう反応するか、統一した対応を取るのか、それとも分裂するのか、非常に興味深いところです。私の見方では、人々はこの点を誤解しています。
もし当選したトランプ大統領が和平プロセスを推進しようとした場合、ゼレンスキーとウクライナ国民はどのような役割を果たすのでしょうか?彼らはこの戦争を終結させる必要性を認識しています。
先週、彼らは戦争開始以来どの週よりも多くの領土を失いました。そしてこの状況は続くと予想されます。ロシアは今後数ヶ月間、トランプが大統領になるまで攻勢をかけ続けるでしょう。就任式の時点でのウクライナの立場は、現在よりもかなり悪化している可能性が高いです。
長距離ミサイルを使用する態勢を整えても、戦略的な地上戦では特に助けにはなりません。そもそもバイデンがそれを渋っていたのは、大して意味がないと分かっていたからです。ゼレンスキーは率直に言って、出血を止める口実が必要なのです。そしてそれは終わりに向かっています。
ウクライナでは1年前、2年前よりも戦争への支持は高まっていますが、彼は自国を失うところを見られるわけにはいきません。ですから、多くはトランプとその新チームが何を言い出すかにかかっています。トランプの顧問団や次期閣僚について、タルシー・ガバードは例外的な立場にありますが、
彼女は結果を左右する立場にはないでしょう。ウクライナ支持に関してはかなりタカ派的な姿勢となるでしょう。まだまだ注目すべき点は多くあります。私は、これがスコアを全て譲り渡してゼレンスキーを完全に切り捨てることにはならないと考えています。
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